林先生が驚く初耳学が今おもしろい!
「林先生が驚く初耳学」というTBSの番組がかなり面白くてハマっています
この番組、林先生と番組制作サイドが至宝の知識を知っているか知らないかについてバトルする番組なのですが、
目を見張るのは林先生の圧倒的な知識量と解説のわかりやすさです
加えて、笑いのセンスもいい、というテレビの司会者としての三拍子を揃えているのだから敵なしですよね
今回は、初耳学大ファンの僕が林先生を見ていて
なぜ林先生の解説がわかりやすいのかについて、構造的に論理的に林先生に負けないようにわかりやすく分析してみました!
林先生の解説術から見えてきたのは
・正しい情報源から情報を得ている
・基本的な知識の理解が深く、また分野の幅も広い
・論理の組み立て方が非常に上手い
という3点です
参照している情報源が凄い!

林先生の情報の正確さの精度はかなり高いです
本来、テレビ側サイドも明らかに誤りだと思われる情報を林先生が解説してしまった場合、
カットするか注意書きを出す、またはVTRで情報を塗り替える、ということをするはずです
(撮り直しは、林先生のプライドの高さからあり得ませんね・・・)
しかし、林先生の解説中にはカットされていたりVTRで情報を塗り替えていると思われることがほとんどないのです
これはつまり、林先生の知識は正確性が非常に高いということです
しかもそれらの情報を、脳内で完璧に記憶しているのですから驚きです・・・
やはり記憶力という面で彼の脳は非常に恵まれているのではないかと思います
例えば、「ビールの泡多すぎ論争は裁判ですでに判決が出ている」という事象を解説せよという問いかけに、
彼は自分が今から語る情報の出典元として即座に酒博士とも呼ばれる坂口謹一郎の「日本の酒」「世界の酒」という文庫を上げました
恐ろしいほど正確で誰も異論を挟めない情報源です
彼の幅広い知識は、正確な情報を提供する媒体を閲覧することで成しえているのではないかと感じます
それはやはり本や公式HP,著者がわかっているブログ型のHPなどなんでしょうね
基礎的な知識を組み合わせたり応用させて回答している

林先生を見ていると、複数の基礎的な知識を組み合わせることで結論を導き出している気がします
これって、世の中を見る上でも非常に重要ですよね!
例えば世の中の事象の全てを解説しようとする科学
それらは全てこれまで当たり前のように暴かれている科学の基礎を応用させ組み合わせることで、新たな科学事実を解明しているのです
林先生は、「お風呂で眠っている状態のときは気絶しているのかもしれない!?」という事象を解説せよ、という問いかけに生物の基礎知識を用いて解説しています
「オフロに入ってフア〜っと温まって血流がよくなると、血管が広がりますよ。
もう後は簡単じゃないですか。
血管が広がったら、血圧は・・・ね?血管が広がって血液が流れやすくなりますから、下がりますよね。
血圧が下がったら脳に来る血液の量は減りますよね。
脳に来る血液の量が減るということは、その血液の中に溶けている酸素も当然脳にはあまり来なくなる。
で酸素不足になれば、それで意識が低下する。まぁ、気絶に近い状態になる、というのはそんなに難しくないですよね」
上記の解説は、義務教育の高校で学ぶ生物の3つの基礎知識を知っているだけでできてしまいます
・体が温まると血管が拡張する
・血圧が低い状態は、血液を運ぶ能力が弱まっているということ
・赤血球内のヘモグロビンには酸素を体中に運ぶ役割がある
この3点をきちんと知っていて、それらの知識を結びつけるだけでこれだけの解説ができてしまうのです
なんだ、基礎知識を知っておけばいいのか、簡単じゃん!と思うかもしれませんが、
知っている事実でも、それを瞬時に人に解説するというのは普通以上に知識への深い理解が必要なのです
他人から聞いて、そういえばそれ知ってる!という知識と、
自発的に他社へ提供できる知識には、理解力に大幅な差がありますからね
また、林先生は基礎知識の幅が異様に広いです
経済、歴史、食、生物、地理、文学、、、などなど何でそんなこと知っているんだ、というくらい豊富な基礎知識を持ち合わせています
さらに、知っている知識でもそれを第三者にわかってもらえるように伝えるというのはかなり難しい作業です
これについて、次の項で一つのテクニックを林先生から学んでみましょう
林先生の解説から学ぶ!わかりやすいプレゼンテクニック!

林先生の解説がわかりやすい要因の3つめは、その話し方にあります
彼の話の順序や内容は驚くほど正確で、それゆえに我々はわかりやすく感じるのです
彼の「かつて廉価品であった松茸が高級品になったのは日本人の生活が便利になった代償」という事象に対する解説を構造化して、そこからなぜ林先生の解説がわかりやすいのか分析します!
1.これそんなに難しい話ではないですね。松茸の生態系をもう一回整理したんですけど、それがわかっていればある程度説明できるかなと。一番大きい(理由)のは多分、松茸が採れるような地域にガス、プロパンガスが利用できるような状況になった(というのが原因です)2.もともと松茸って、赤松の林にしか生えない。しかも赤松の樹齢で言うと、3,40年くらいのものから7,80年くらいのところはいいんですけど、それを過ぎるとまた育たなくなってしまう。で、ちょっと変わったきのこでして、若干乾いていてしかも、痩せた土の方がよく育つんです。昔はその赤松の林を人々が日常生活に利用していたんです。3.例えば、枝が落ちたり、松の葉が落ちる。それを燃料に使っていた。4.ところが先程申し上げたように、プロパンガスが普及すると。。。ね?もうそういうものを拾ってきて燃料代わりに使わなくていい。となると、ドンドンドンドンそういったものが土に溜まっていって、いわゆるこれ腐葉化というんですけど、土が豊かになっていく。普通の植物が育つ環境としてはいい状況なんですよ。でもそれは松茸にとっては非常に良くない状況になってしまったんで、5.それで結局豊かになったというか、まぁ便利になってプロパンガスが普及した。みんなが里山の手入れをちゃんとやらなくなった。その結果として今まで松茸が生育していたところが松茸にとってあんまりとってあんまり良くない環境に変わってしまって、それで結局松茸は採れなくなって値段が上がった!
番号を振らせていただきましたが、彼の解説の一部始終は上記のとおりです
本当にわかりやすいですよね!
この解説を聞いたスタジオは「この解説はすごい!」とかなり湧いていました
その理由は、解説をしていく順番、論理の組み立て方がこの上なく上手だからです
番号ごとの解説の役割を分析しました
1. 結論を最初に示す(主張したいことの明示)
2. 結論を補足するために必要な前提情報を与える
3. 情報をわかりやすくするための具体例の提示
4. 既に明示した結論と前提情報を結びつける
5. もう一度、論の流れを整理して結論をわかりやすく伝える
これが彼の解説テクニックの美しい流れです!
一つ一つ解説していきます
1. 結論を最初に示す(主張したいことの明示)
最初に結論を示すことで、自分が何を主張したいのかをオーディエンスに理解させます。
これによって視聴者はこの後の解説を、彼の主張と絡めながら聞こうとするはずです
2. 結論を補足するために必要な前提情報を与える
結論を補助する様々な事実を列挙していきます。1で、結論を提示しているのでここでの前提情報もスルスル頭に入ってくるはずです
3. 情報をわかりやすくするための具体例の提示
前提情報の中にも、人によって理解の難しい情報もありますから、その場合は具体例を示して前提となる情報を理解しやすくします
今回で言うと、我々が今生きる現代の常識と、昔のプロパンガスのない時代の人の常識は異なるため、
赤松の林から何を、何のために使用していたのかを具体的にしています
4. 既に明示した結論と前提情報を結びつける
ここまでくれば簡単です。
与えた前提情報と主張したい結論を結び付けさせます
今回では、プロパンガスのなかった頃の常識はこうだったという前提情報を用いて
プロパンガスが普及した後どうなるか。。。と解説し結論を論理で繋いでいきます
5. もう一度、論の流れを整理して結論をわかりやすく伝える
最後に、もう一度論の流れをおさらいすることで、
オーディエンスに理解を深めさせます
この3点が彼の解説の極意だと思います
やはり林先生は凄いです
僕は彼の知識量が素晴らしいのは、本をよく読んでいることだと思っています
僕も彼の真似できるほどの知識を手にしたいと思いましたが、
僕には本を沢山読むということができず断念しかかっています・・・
多くの本を読もうというインセンティブが僕にはまだ欠如しているのかもしれません
(それでも、少しずつ本を読むようにしていますが・・・)
皆さんも、林先生の解説の極意を目指してみてはいかがでしょうか?(*´∀`)