なぜガキ使の黒塗り差別問題に日本人は違和感を抱くのか。日本はもっと黒人差別の歴史を学ぶ必要がある

年末ガキ使の大騒動。今回の浜田の黒塗りは差別なの?

年明けに、日本で大きな話題となったガキ使の黒塗り問題。

過去にもももクロが、黒塗りをしたことで海外メディアから大きな批難を受けたことがありましたが、今回も同様の事例ということになりますね。今回の記事では、BBCのNewsの伝え方、私個人の意見、アメリカでの反黒人優遇の高まりなどについて詳しく解説しておこうと思います。<トップ画像はBAYE MCNEILさんTwitterより引用>

BBCは、ガキ使浜田の黒塗り問題についてどう取り上げたか

この浜田のエディーマーフィーのコスプレは、イギリスの一大ニュースBBCにも取り上げられたことで、より一層大きな話題となりました。元記事を一通り読みましたが、さすがBBCということで欧米側に偏った視点での取り上げ方はなされていないようです。

簡単にBBCの記事の内容を説明すると、

・浜田の黒塗りが、多くの人から差別的だと批判を浴びている。

・日本でも有名になったBaye McNeilさんのツイートが紹介される。彼の主張は、「黒人はネタの落ちではないし、ましてやテレビの小道具ではない」「黒人キャラがほしいなら、日本語を話す黒人俳優を起用すべきだ」

日本人が、黒塗りは差別だという意識を持っているか?というトピックも挙げられている。演者、視聴者が黒塗り差別の歴史について知らなかった場合、それは差別だといえるのか?

・浜田はあくまでもエディーマーフィーのモノマネに徹しただけであり、差別意識はまったく無かった。

・Baye McNeilさんは、浜田、日本の視聴者に差別意識があったとは全く思っていはいない。それでも、黒塗りは国際的にタブーであると主張した。

・最後に、過去の事例として、ANAでバカリズムが付け鼻をして白人のモノマネを行ったり、TOSHIBAでも同様の広告があったなどと紹介。金髪のウィッグと、高いつけ鼻は、白人ステレオタイプを想起させ、視聴者に不快感を煽ることになると締めくくった。

BBCの元記事はこちら

ミンストレル・ショーとは?

BBCの記事の中では頻繁にミンストレル・ショー(minstrel show)という言葉が出てきます。

恥ずかしながら私は初めて聞いた言葉でした。どうやら19世紀のアメリカで流行った、白人が顔を黒塗りして歌にダンスにジョークを行った喜劇ショーのことです。

アメリカでは歴史的に、黒人を奴隷として扱い、奴隷制廃止後もジム=クロウのように黒人分離政策を行ったりと、深く黒人差別に関わってきました。過去の歴史への反省として、「黒塗り」とはアメリカでは最大のタブーなのです。

日本はグローバリズムとどう向き合っていくべきなのか?

このガキ使の黒塗り問題は、日本では非常に大きな話題となっておりネット上では議論が続いています。

大きく意見は2つに分かれています。「何で西洋から日本のバラエティことについて一々口出されなきゃならないんだ」「日本人に黒人差別意識はないのだから、そこまで敏感になるのはおかしい」という、島口らしい擁護派

「日本がまた世界に恥をさらしている」「欧米では黒塗りはタブーなのだから、日本もそれに従うべき」「世界の歴史を知らない日本人」といった、日本批判派です。

このトピックは日本でも賛否両論ですが、どちらかと言うと前者の島口らしい発言がネット上では目立つように感じました。それは恐らく、日本人に欧米ほど黒人差別の意識がないからだと思います。(そもそも身近に黒人がいないので、差別しようがない。歴史的にも、日本はそこまで黒人と深く関わってきた経緯はありませんからね。)

ですが、グローバリゼーションが高まってきたこの時代に、欧米的な常識(もはや世界常識かもしれないが)である黒人差別問題を日本だけが無視するということが、簡単ではなくなってきたということでしょう。

今後、黒塗りはタブーだということがテレビ業界にも広まるんでしょうね。

私個人の、黒塗り問題に対する考え方。日本人は、差別歴史を学んで繰り返さないべき

私個人の考えとしては、グローバリズムに抵抗することは難しいと考えています。資本主義が優勢である現代では、グローバリズム・世界の一体化は良い面・悪い面あれど経済を成長させます。現代人はより裕福な生活をしたい!という想いがある限り、資本主義の奴隷なのですから、否が応でもグローバリズムは進んでいきます。

だからこそ、グローバリズムに賛成する限り、欧米の黒塗り差別の歴史を日本人は学び反省する必要性はあると思っています。やっぱり、悪意が有る無しに関わらず外見的特徴をフューチャーされることに不快感を感じる人はいます。

私もイタリアに旅行した際に、日本人だということで路上のイタリア人から、目を釣り上げるようなパフォーマンスをされたことがあります。やはり外見的特徴を揶揄されるのは、気分のいいものではありません。

今後、人種の壁を越えて人々が生活できるグローバリズム的な世界を日本も目指していくのであれば、我々ひとりひとりも、悪意の有る無しに関わらず、過去の差別の歴史は学び、反省し、活かしていく必要があると思います。

とはいえ正直な所、ガキ使の浜田のエディーマーフィーのモノマネは非常に笑えました。毎年女装をするのが恒例だったのに、今回は急なエディーマーフィーです。この唐突感に、ガキ使ファンは笑わないわけがありません。だからこそ、TVでの黒塗りコメディはこれで笑い納めにしませんか?

アメリカでも反黒人優遇の世論が高まっている

過剰な黒人差別問題への違和感は、多くのアメリカ人が抱いている意識でもあります。(今回のガキ使黒塗り問題でも、twitterにて2人のアメリカ人?が激しい討論をしています。片側は黒塗りはダメ!片側は、日本人にそんな意識はないから過剰反応でしょ。といった感じ。リンクこちら。)

たとえば、アメリカの有名な大学ではある一定の黒人入学枠というものがあります。歴史的に、黒人は長いこと教育を受けることができていないのだから、多くの黒人にも優秀な大学で有益な教育を受けてほしいということで始まった制度です。

しかし、これはつまりテストの点数が黒人よりもよかった白人が、大学には入れず落ちてしまう、という客観的に見るとアンフェアな状況を生み出してもいます。これに、不満を持っている白人は大勢います。(他にも映画でも、一定の黒人枠が存在します)

また、アメリカでは現在白人が少数派になってしまうと危機感を持っている人々が大勢います。

上の図は2050年のアメリカ人口予測図です。オレンジが黒人、青がアジア系、ピンクがヒスパニック、灰色が白人です。このように、人種による出生率の違いから、将来的にアメリカが白人の国ではなくなるというほぼ間違いない未来が示されています。(人口予測の的中率は非常に高いからです。)

これに伴い、アメリカでは白人至上主義の運動がかつてないほど高まっており、バージニア州では殺人デモも起こっています。

こういった白人中心の考え方は、トランプ政権以降非常に広まりました。移民排斥、白人至上主義といった方針は、トランプが大いに主張してきたことです。なぜ彼の考えが一部受け入れられているかというと、現に移民・非白人に職を奪われて辛い思いをしている白人たちが一定数いるからなのです。

反黒人優遇に加えて、反グローバリズムもトランプ政権の方針でもあります。今後、世界がどちらに傾いていくのか、我々も注視して生きていく必要があると感じさせる、年明けの騒動だったと思います。

アメリカの黒人差別の歴史は南北戦争にまで遡る

アメリカの差別の歴史は19世紀の南北戦争まで遡って学んでいく必要性があります。私の別サイトHistraceにて、詳しい歴史について解説していますので、興味の有る方下のリンクよりぜひ!

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